陽火
ようか
名詞
標準
文例 · 用例
古来、民間にて「丙午の女は男を殺す」との諺があるが、その意は、丙は陽火に当たり、午は南方の火に当たるゆえに、火に火を加えたるものなれば、その力、男を殺すべき性質であると申すことじゃ。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
この年は丙午に当たり、丙は十干の方にて陽火である。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
火脉の気息に人間日用の陽火を加ればもえて焔をなす、これを陰火といひ寒火といふ。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
寒火を引に筧の筒の焦ざるは、火脉の気いまだ陽火をうけて火とならざる気息ばかりなるゆゑ也。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
陽火をうくれば筒の口より一二寸の上に火をなす、こゝを以て火脉の気息の燃るを知るべし。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
このなだれ解るはじめは角々円くなる、これ陽火の日にてらさるゝゆゑ天の円による也。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
前にいふ井中の火も医者が挑灯を井の中へさげしゆゑその陽火にてもえいだしたるなるべし。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫
此ほとり用水に乏しき所にては、旱のをりは山に就て井を横に掘て水を得るどもをおもひはかるに、越後のうちには地火をいだす火脉の地|多く、いまだ陽火を得ずして発せざるも多かるべし。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫