潔し
いさぎよし
名詞
標準
pride
文例 · 用例
むかしの藝術家たちには、とかく貯金をいやしむ風習があつて、赤貧洗ふが如き状態を以て潔しとしてゐた樣子であつたが、いまはそのやうな特殊の生活態度などはゆるされぬ。
— 太宰治 『金錢の話』 青空文庫
軍人が労資の対立にちょっかいを入れることを潔しとしなかった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
ただ四五年の間絶えず茶屋酒に親んで来て修業が大分に積んで来た上の彼としては、野暮臭いことを云つて一一女の所行を数へ立てて、女房かなにかのやうに、色里の女を取扱ふことを潔しとしないやうに思つても居た。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
されど剛愎我慢なるその性として今かく虜の辱を受け、賤婦の虐迫に屈従して城下の盟いを潔しとせず、断然華族の位置を守りてお丹の要求を却けたるなり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
此の水やがて里の廓の白粉に淀むと雖も、此のあたり、寺々の松の音にせゝらぎて、殘菊の雫潔し。
— 泉鏡太郎 『婦人十一題』 青空文庫
むしろ自分の息子を養子に遣った家から補助を受けたりする事を潔しとしない、純粋な性格の男です。
— 夢野久作 『巡査辞職』 青空文庫
心に潔しとしない事に、名刺一枚御荷担は申兼ぬる、と若武者だけに逸ってかかると、その分は百も合点で、戦場往来の古兵。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
かといつて、又、己は俗物の間に伍することも潔しとしなかつた。
— 中島敦 『山月記』 青空文庫
作例 · 標準
長年率いてきた企業が不祥事を起こした際、社長は進退を潔く判断し、経営の一線から退いた。
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栄光にすがることなく、円熟期に自らピッチを去る決断は、多くのファンにとって「潔い」ものとして映った。
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「負けはしたが、全力を出し切った。悔いはない」という彼の言葉は、周囲に「潔さ」を感じさせた。
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敗色濃厚な戦況の中、敵の追撃を一人で引き受け、味方の撤退を「潔く」助けた。
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