明君
めいくん
名詞
標準
文例 · 用例
同君は、その後帰朝して、過般の大震災で、鎌倉で圧死の不幸に遭われた、他の二人は、野坂滋明君と国府精一君とである、今は米国と日本に別れていて、共に健在である。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
たわけ申すと許さぬぞッ」「それこそ佞人の証拠、御明君のお目を紊し奉つるが何より佞人の証拠にござります。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
上は天晴れ御明君、われら直参旗本が自慢の御明君――」「黙れッ、黙れッ、黙らぬかッ」「いいや、上は御明君、天下に誇るべき御明君、主水之介もまたつねづねそれを思い、これを思い――」「黙れと申すに黙らぬかッ」「いいや、上は天晴れ御明君、天下二なき御明君を戴き奉つることほど、よろこばしき儀はござりませぬ。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
女魔と申すものはとかく美しきもの、御寵愛はさることながら、それゆえにお上ほどの御明君が、正邪のお目違い遊ばされたとあっては由々しき大事、只々御明察のほど願わしゅうござります……」 一にも明君、二にも明君、只明君々々と明君ずくめで押し通しました。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
暗愚と言われたよりも明君と言われたら、八百万石のお心持も、さぞやいいお心持だったに違いない。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
上は二なき御明君、御明察願わしゅうござります」「いずれにしても不埓者じゃ、不、不埓者めがッ」「恐れ入ってござります。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
格堂君が日光山の觀楓をして一時に數十首を日本紙上に飾つた時、矢も楯も堪らなくて結城素明君を唆かして中禪寺の湖水に舟を浮べて恐しい長篇の長歌を作つた。
— 長塚節 『記憶のまゝ』 青空文庫