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取り繕い

とりつくろい
名詞
1
標準
文例 · 用例
右近は例のように姫君のためにその場その場を取り繕い、言い紛らして衣服などを持たせてよこした。
浮舟 源氏物語 青空文庫
私がおります以上、どんな大それたことでございましても取り繕いまして、こんなお小さいお身体一つは空からでもおつれ出しいたします」 と言うのを聞いて、「そんなふうに私の心を解釈されるのが苦しい。
浮舟 源氏物語 青空文庫
父はルムペンかと思うような身装も平気だが、母は軟らかい羽織でも引っかけ、印台の金の指環など指に箝めて、お詣りでもして歩きたいふうで、家の暮しも小楽らしく何かと取り繕い、芸者をしている娘から仕送ってもらっていることなどは、叭にも出さなかった。
徳田秋声 縮図 青空文庫
体力が恢復すれば、神経衰弱も治るのですから……」 副院長はコンナ固くるしいお世辞を云って、自分の饒舌り過ぎを取り繕いつつ、気取った態度で出て行った。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
タッタ一度、自分の作品に対する同氏の批難を、取り繕い勝ちに承認した手紙を差出した記憶があるだけで、同氏の作品を公けに評した事なぞは神かけてないのです。
夢野久作 江戸川乱歩氏に対する私の感想 青空文庫
この一点より考うれば、外国人の見る目|如何などとて、その来訪のときに家内の体裁を取り繕い、あるいは外にして都鄙の外観を飾り、または交際の法に華美を装うが如き、誠に無益の沙汰にして、軽侮を来す所以の大本をば擱き、徒に末に走りて労するものというべきのみ。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
郷土歴史の研究に没頭したいというのが親父への取り繕いだった。
佐々木邦 ある温泉の由来 青空文庫
本人に責任のないことですから」「佳子にも申しません」「何分差当り御内聞に」「しかし瀬戸君が急に見えなくなると不審に思いましょう」「その辺も宜しくお取り繕いを願います」「承知しました」「他の二人は大喜びをすることでしょう。
佐々木邦 求婚三銃士 青空文庫