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千草色

ちぐさいろ
名詞名詞-の形容詞
1
標準
light greenish-blue
文例 · 用例
七 親父はその晩、一合の酒も飲まないで、燈火の赤黒い、火屋の亀裂に紙を貼った、笠の煤けた洋燈の下に、膳を引いた跡を、直ぐ長火鉢の向うの細工場に立ちもせず、袖に継のあたった、黒のごろの半襟の破れた、千草色の半纏の片手を懐に、膝を立てて、それへ頬杖ついて、面長な思案顔を重そうに支えて黙然。
泉鏡花 国貞えがく 青空文庫
押並んで、めくら縞の襟の剥げた、袖に横撫のあとの光る、同じ紺のだふだふとした前垂を首から下げて、千草色の半股引、膝のよじれたのを捻って穿いて、ずんぐりむっくりと肥ったのが、日和下駄で突立って、いけずな忰が、三徳用大根|皮剥、というのを喚く。
泉鏡花 露肆 青空文庫
」「へへい、」と頓興な、ぼやけた声を出して、め組が継の当った千草色の半股引で、縁側を膝立って来た――婦たちは皆我を忘れて六畳に――中には抱合って泣いているのもあるので、惣助一人三畳の火鉢の傍に、割膝で畏って、歯を喰切った獅噛面は、額に蝋燭の流れぬばかり、絵にある燈台鬼という顔色。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」 敷居際に蹲った捨吉が、肩のあたりに千草色の古股引、垢じみた尻切半纏、よれよれの三尺、胞衣かと怪まれる帽を冠って、手拭を首に巻き、引出し附のがたがた箱と、海鼠形の小盥、もう一ツ小盥を累ねたのを両方振分にして天秤で担いだ、六十ばかりの親仁、瘠さらぼい、枯木に目と鼻とのついた姿で、さもさも寒そう。
泉鏡花 註文帳 青空文庫
等しく草鞋穿きで、一人は赤毛布、一人は千草色の股引の膝頭に継布をあてて、継布のあたった所を手で抑えている。
夏目漱石 草枕 青空文庫
作例 · 標準
春の野原を思わせる、爽やかな千草色
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