真趣
しんしゅ
名詞
標準
文例 · 用例
それ故に椿岳の画を見るには先ずその生活を知らねばならないので、その生活を知って然る後に初めてその画の真趣を理解する事が出来る。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
二十二日の朝より平民社楼上に枯川が哄笑の声を聞かず、淋しき哉、左れど多忙なる編輯は、此淋しさの真趣をすら味ふを許さゞるを如何にせん。
— 幸徳秋水 『筆のしづく』 青空文庫
然るに両三年前これが廃つてから今日ではその真趣を語るものに、文政の世に作られた頼杏坪先生の漢詩一聯のほか残るものが無くなつた。
— 中村憲吉 『三次の鵜飼』 青空文庫
その異地同調の真趣は、言外に看取するを要す。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
〔Im Scho:nen, Im Guten, Im Ganzen resolbt zu leben〕 の境地、神にあくがれて全きものたらんとする渇望、人を全能なる人格に Converge し、厳粛なる宇宙の真趣に歩一歩迫るが理想である。
— 和辻哲郎 『霊的本能主義』 青空文庫
以来、春秋二季に星ヶ岡または寒翠園で大会が開かれ、各流の耆宿が六、七カ所の茶席を担当してそれぞれ特色を示し、茶道の真趣味を発揮して斯界に貢献するところが多かった。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
既にこれあり、都人士の輩近く數里の路、猶且つ車に貸して行く、何んぞ其眞趣を解することを得んや。
— 長塚節 『草津行』 青空文庫