縁の色
ゆかりのいろ
名詞
標準
violet
文例 · 用例
眞白な腕について、綿がスーツと伸びると、可愛い掌でハツと投げたやうに絲卷にする/\と白く絡はる、娘心は縁の色を、其の蝶の羽に染めたさう。
— 泉鏡太郎 『一席話』 青空文庫
着換えてしまってみると、右のポケットに精巧な附髭と黒い鼈甲縁の色眼鏡があるのを探り当てたので、早速それを応用した。
— 夢野久作 『冥土行進曲』 青空文庫
冠木門の内にも、生垣の内にも、師匠が背戸にも、春は紫の簾をかけて、由縁の色は濃かながら、近きあたりの藤坂に対して、これを藤横町ともいわなかったに。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
純然たる尼君のお住居になって、御簾の縁の色も几帳も鈍色であった。
— 榊 『源氏物語』 青空文庫
やがて私たちが四辻のところへ来ると、右の方から、金縁の色眼鏡をかけて洋服を着た紳士が静かに歩いてきました。
— 小酒井不木 『墓地の殺人』 青空文庫
園をめぐるは寺院を保護するなり〔白まむ〕白むは縁の色あせて枯るゝなり、牧者其人をえざれば寺院の敗頽するにたとふ八八―九〇〔法座〕法王を指す。
— LA DIVINA COMMEDIA 『神曲』 青空文庫
こちらから逃げ延びた五年の永き年月を、向では離れじと、日の間とも夜の間ともなく、繰り出す糸の、誠は赤き縁の色に、細くともこれまで繋ぎ留められた仲である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
姫が元始の森林の、縁の色を愛したからである。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
作例 · 標準
夕焼け空が、美しいゆかりの色に染まっていた。
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源氏物語には、ゆかりの色をまとった女性がしばしば登場する。
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彼の描く風景画には、繊細なゆかりの色が効果的に使われている。
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