誘い掛け
さそいかけ
名詞
標準
文例 · 用例
……とは言い条、自源流とよりはむしろ蒲生流といったほうが当たっているくらい、流祖自源坊の剣風をわが物としきっている侠勇蒲生先生、とっさに付け入ると香わせて、誘い掛け声――。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
彼が無言のままそこにいるというだけですでに、自分のあわれな生活に入ってきてくれ、その人生をあなた自身のものと思って、その人生のなかで探し廻ってくれ、自分のむなしい要求の下でいっしょに悩んでくれ、とさそいかけているようなものです。
— DAS SCHLOSS 『城』 青空文庫
静かな夜のなかでのこのさそいかけは、じつに魅惑的でしてねえ。
— DAS SCHLOSS 『城』 青空文庫
」 つぎの日はネタマシーがサンタクロースのところへ出かけていって、こうさそいかけました。
— A KIDNAPPED SANTA CLAUS 『サンタクロースがさらわれちゃった!』 青空文庫
」と、さそいかけました。
— グリム Grimm 『こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話』 青空文庫
夏の、あの、花のかげをかくして池一面、堆くもり上るように伸び交した大きな葉の水々しさを、濃淡を、晴れ切った真っ青な空の下に遠くのぞむのもよければ、冬、素枯れつくしたあとの褐色の太い茎のかげを浸して冷めたくひろがった水、その水のうえにそそぐ時雨の音の忍びやかに「夕暮」をさそいかけるながめもいい。
— 久保田万太郎 『上野界隈』 青空文庫
堀へ曲ると海苔屋のおばあさまが挨拶をし、町役場の増山さんと会い、ごったく屋の「栄家」の前では、泊り客を送り出した実永(むろん仇名で****と読むのだが、本名は知らない)が、ちょっと寄ってゆく気はないか、とさそいかけた。
— 山本周五郎 『青べか物語』 青空文庫
恋をさそいかけている若者にしては、子供っぽいことをするな、と私は思った。
— 山本周五郎 『青べか物語』 青空文庫