鶏共
にわとりとも
名詞
標準
文例 · 用例
二三日立つうちに、又牝鶏が一羽殖えて雄鶏共に四羽になった。
— 森鴎外 『鶏』 青空文庫
食物に我を忘れて居た鶏共は、不意に敵の来襲をうけてどうする余地もなく、けたたましい叫びと共にバタバタと高い暗い鳥屋に逃げ上ろうとひしめき合う。
— 宮本百合子 『農村』 青空文庫
それだもんで、いつの間にか鶏共が俵の破れから嘴を突込んで、常に親父から、一粒でももったいなくすると目が潰れるぞと、かたく戒められている米粒を、拾い食いしているのなどに、気の付こう筈はなかった。
— 宮本百合子 『貧しき人々の群』 青空文庫
鶏共と子供達とは、てんでに自分等の食物のことばかりに気を奪われていたのである。
— 宮本百合子 『貧しき人々の群』 青空文庫
珍らしい米の味に現を抜かしていた鶏共は、この意外な敵の来襲に、どのくらい度胆を抜かれたことだろう!
— 宮本百合子 『貧しき人々の群』 青空文庫
四辺の万物は体の薄黒色から次第次第に各々の色を取りもどして来、山の端があかるみ、人家の間から鶏共が勢よく「時」を作る。
— 宮本百合子 『一条の繩』 青空文庫
井戸の側の濕つた地に轉がつてゐた石を掘り返すと、大きな蚯蚓が出て來たので、私は鷄共をそこに呼び集めながら、棒片を持つて猶もやたらにそこらを掘り返した。
— 水野仙子 『白い雌鷄の行方』 青空文庫