震慄
しんりつ
名詞動詞-サ変
標準
tremble
文例 · 用例
故に、凡て予が拠る所は僅かなれども生れて享け得たる自己の感覚と刺戟苦き神経の悦楽とにして、かの初めより情感の妙なる震慄を無みし只冷かなる思想の概念を求めて強ひて詩を作為するが如きを嫌忌す。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
官能の疲れにまじるすすりなき霊の震慄の音も甘く聾しゆきつつ、ちかき野に喉絞めらるる淫れ女のゆるき痙攣。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
そはえもわかね、燃えわたる若き命の眩暈、赤き震慄の接吻にひたと身顫ふ一刹那。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
四十一年二月 納曾利入日のしばし、空はいま雲の震慄のあかあかと鋭にわかく、はた、苦く狂ひただるる楽の色。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
はた絶えず、悩ましの角光り電車すぎゆく河岸なみの白き壁あはあはと瓦斯も点れど、うち向ふ暗き葉柳震慄きつ、さは震慄きつ、後よりはた泣くは青白き屋の幽霊。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
あまりにも静かなり、ただ、腹切りし苦しさに肩衣をはねのけし瀬尾、その青き松の震慄。
— 北原白秋 『庭園の雨』 青空文庫
わがミラノにて覺えし奇しき情、我を驅りてヱネチアへ來させし奇しき情は忽又起りて、その幻術に似たる力は一層の強さを加へ、我手足は震慄せり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
次いで死の廻りに大きい圏を画いて、震慄しながら歩いてゐる。
— 森鴎外 『妄想』 青空文庫
作例 · 標準
恐怖で体は震慄し、一歩も動けなかった。
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その知らせを聞いた時、私は全身が震慄するのを感じた。
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舞台で初めて大勢の観客を前にした時、彼は感動で震慄した。
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