手心
てごころ
名詞
標準
discretion
文例 · 用例
この手心一つにあった。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
いざ、と成れば、法もかく、手心は心得たが、さて指当って、腹は空く、汗は流れる、咽喉は乾く、氷屋へ入る仕覚も無かった。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
何でも正直に答えると、わしらのほうでも、そこは手心を加える」「ありがとうございます。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
久しく県庁に勤めたで、大なり、小なり議員を扱う手心も承知でごわす。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
こう云ったとて私は、世の義人に偽善者を裁く手心をゆるめて貰いたいと歎願するのではない。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
貞世もそういう時の姉に対する手心を心得ていて、葉子から離れてまじめにすわり直した。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
いずれも竹の先を曲げて物を掻き込む形となって縁起を取るのであるが、その曲げようにも、老人の語る処によると、やはり手心があって、糸などを使って曲げを吊っていたり、厚ぼったかったりするのは拙手なので、糸なしで薄くしまって出来たのが旨いのだなどなかなかこんなことでも老人は凝ってやったものです。
— 熊手を拵えて売ったはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
(本文は、譯詞との釣合ひ上、固有名詞の發音に手心を加へたる部分あり。
— ROMEO AND JULIET 『ロミオとヂュリエット』 青空文庫
作例 · 標準
厳しい規則ではあるが、相手が反省しているのを見て多少の手心を加えた。
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審判員の裁量による手心が、試合の公平性を左右することもある。
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部下の不祥事に対し、上司は一切の手心を加えず厳正に処分を下した。
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