猾智
猾智
名詞
標準
文例 · 用例
猾智で放埒極まるものだそうである。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
猾智に長ぜる宋末の宰相の賈似道は、奇貨利用すべしとて、學生を籠絡してその位置を固め、籠絡された學生は賈似道を謳歌して遂に宋祚を滅亡の淵に陷れた。
— 桑原隲藏 『支那猥談』 青空文庫
すると又、紛失とするよりも、神・精霊を欺く人間の猾智の型で説明する合理欲が、此話を、一層平凡な伝説の形に、整頓して了つたのである。
— 折口信夫 『河童の話』 青空文庫
併し、狐の子だから、母方の猾智を受けるものと見る訣にはゆかない伝説が、まだ後に控へて居るのである。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
愛も欲も、猾智も残虐も、其後に働く大きな力の儘即「かむながら……」と言ふ一語に籠つて了ふのであつた。
— 折口信夫 『万葉びとの生活』 青空文庫
仁の意味白兎の話が示した人道風な愛は、残虐であり、猾智である所の倭なす神には、不似合ひの様に見える。
— 折口信夫 『万葉びとの生活』 青空文庫
私は政府党と政府反対党と中立党とに論なく、すべて党人と称する人々の大多数は、廉恥も識見もない野人でなければ私欲と猾智とに富んだ政商の徒であると思っている。
— 与謝野晶子 『鏡心灯語 抄』 青空文庫