片息
かたいき
名詞
標準
difficult breathing
文例 · 用例
女を見出すと、片息の鹿を女の足元に抛り出した。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
すでに傷き片息になっている毛もののこととて、※くまもなく四股をくいくいと伸して息絶えた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
人の中を這出して、片息になってお前、本尊の前へにじり出て、台に乗っけて小さな堂を据えてよ、錦の帳を棒の尖で上げたり下げたりして、その度にわッと唸らせちゃあ、うんと御賽銭をせしめてやがる。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
あとにはお母さんが片息になって倒れているのを、皆で介抱しているようであったが、離れた処から見ていた上に、言葉が普通と違っているので、どんな経緯なのかサッパリわからなかった……という子守女たちの報告であった。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
「いざとなれば死にさえすればいいのだ」鼈四郎は幼い時分から辛い場合、不如意な場合には逃れずさまよい込み、片息をついたこの無可有の世界の観念を、青年の頭脳で確と積極的に思想に纏め上げたつもりでいる。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
私たち自身、こうあることが半ば死滅させられながら、まだ片息で、人に呑みかゝろうと蟠っている地方の因習や伝説の生活の中にいつからか住み馴染んでいる人間のように思われて来ました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
代助には、平岡の凡てが、恰も肺の強くない人の、重苦しい葛湯の中を片息で泳いでゐる様に取れた。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
その時お前が一生この恩は忘れないって、片息になって、しっかり俺の頸へしがみついたあの時から、俺は、俺はお前を……。
— 小栗風葉 『片男波』 青空文庫
作例 · 標準
重い荷物を持って階段を駆け上がったら、もう片息状態だよ!
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高山病の症状で、空気が薄くて片息になることがある。
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喘息の発作が起きて、急に片息になった。
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