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隠詰

いんづめ
名詞
1
標準
文例 · 用例
それから二十分後に、貫一は琥珀寺の秘仏である吉祥天女像を、荒ごもに巻いて背中に背負い、寺を出た、その寺では、坊主たちが気がついて騒ぎだしたが、貫一がピストルをポケットから出すと一同は温和しくなり、貫一のいうことを聞いて一同は便所の中に本当の雪隠詰めとなった。
烏啼天駆シリーズ・3 奇賊悲願 青空文庫
他人の弱点を抑え雪隠詰めに追い詰めると云う事は気味の宜しい事で、殊に自分の女房が美しい女に成り済まし男との、RENDEZ-VOUS の現場を取押える事は、淫虐的な興奮さえ予想させたので有ります。
西尾正 陳情書 青空文庫
もし強いて推測をこの間に逞しうしたならば、なお将棊の雪隠詰と同一の筆法をもって、義経が少年のさい扶持されたる関係をたどって、ここに落ち行くべく暗に導かれたのであったのかも知れぬ。
喜田貞吉 奥州における御館藤原氏 青空文庫
十二月十一日漱石     虚子様横顔の歌舞伎に似たる火鉢哉炭団いけて雪隠詰の工夫哉御家人の安火を抱くや後風土記追分で引き剥がれたる寒かな  正 当時の寓居は熊本市内坪井町七八とある。
高浜虚子 漱石氏と私 青空文庫
「そんな気楽な話じゃないよ――斑組生き残りの悪者も、いよいよ雪隠詰になりかけているんだ」「ヘエ?
怪盗系図 銭形平次捕物控 青空文庫
」 この島では見かけぬ遊び人が、一人を三人でかついで、窓の外を通るのを、甚七は指さしたけれども、金五郎は、ちらと一瞥しただけ、「どうせ、つまらん喧嘩じゃろうよ」 と、雪隠詰になりそうな、自分の王将へ、情なさそうな瞳をかえした。
火野葦平 花と龍 青空文庫
隠詰になりかかった王は、やっと脱出したものの、今度は、うっかりしていて、王手飛車を食った。
火野葦平 花と龍 青空文庫
(おれはおどけ芝居の名人じゃ) 人間の重大な秘密が、説明しがたい滑稽の表情を呈することは、毎々、経験したが、雪隠詰になったのははじめてだ。
火野葦平 花と龍 青空文庫