時服
じふく
名詞
標準
文例 · 用例
時服一かさねに例の歌の消息がある。
— 伊藤左千夫 『古代之少女』 青空文庫
彼は其時服裝にも、動作にも、思想にも、悉く當世らしい才人の面影を漲らして、昂い首を世間に擡げつゝ、行かうと思ふ邊りを濶歩した。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
「会業日、苦雨新晴、乃廃業、与余語天錫、山本恭庭、木村駿卿同遊石浜墨陀諸村途中作、時服部負約」の五律五首、「首夏与余語天錫、山本恭庭、木村駿卿同集石田子道宅」の七絶三首、「初夏過太田孟昌宅」の七絶二首、「再過太田孟昌宅、与余語、山本二医官及木村駿卿同賦」の七律一首等がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
それから殉死者遺族が許されて焼香する、同時に御紋附|上下、同|時服を拝領する。
— 森鴎外 『阿部一族』 青空文庫
小林城三となって後、金千両を水戸様へ献上して葵の時服を拝領してからの或時、この御紋服を着て馬上で町内へ乗込むと偶然町名主に邂逅した。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
大中納言、参議中将、五位の諸太夫等には時服二|領ずつ下し置かれる。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
私の父も御時服二重と銀二十枚とを頂戴した。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
御時服というは大きな紋の付いた綸子の綿入で、大名等へ賜わるは三葵の紋、倍臣には唐花という紋のついたものであった。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫