愚かにも
おろかにも
副詞
標準
foolishly
文例 · 用例
愚かにも自分は、その時彼の悲哀について、眞の事情を知ることができなかつた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
愚かにも私は、また例の知覚の疾病「三半規管の喪失」にかかったのである。
— 散文詩風な小説 『猫町』 青空文庫
愚かにも私は、長い長い三十餘年の月日を、詩人めいた「幸福の冥想」と「生の意義」との焦心に浪費してしまつたのです。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
少くとも応用科学が戦争に役立つと同じ意味で文学が戦争に役立ち得るとは愚かにも思い及ばなかったので、此の際文学は忘れ去って唯当面の仕事を一心にやっていればいいのだと簡単に考えた。
— 中島敦 『章魚木の下で』 青空文庫
しかもこれを見た龍代は、愚かにも、スッカリ安心してしまったものでした……というのは、つまりAが自分の註文通りに、どこか遠い処へ立去ったものと考えましたからで、こんな点では龍代も、普通の金持の子弟と同様に、お金の力を過信する傾向があったのですね。
— 夢野久作 『キチガイ地獄』 青空文庫
しかし、わたしたちは愚かにも、開墾地の人たちの血と肉と魂とのうえにその愛を築こうとしたのでした。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
彼は愚かにも彼の妻宛に手紙を出して、紐育で会う約束をしたのだ。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
今の人は愚かにも専ら道教や仏教を指して異端と云うが、孔子の時、当然の事に未だ道教や仏教を知らない。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫