来公
らいこう
名詞
標準
文例 · 用例
武芝は年来公務に恪勤して上下の噂も好いものであつたが、前例を申して之を拒んだ。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
爾来公判は引き続きて開かれしかど、最初の日の如く六十三名打ち揃いたる事はなく、大抵一組とこれに添いたる看守とのみ出廷したり。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
世論が何であるかは後にするとして、少なくとも public opinion という opinio は dogma というテーゼに対するアンティテーゼを意味する言葉であって、元来公平無私というような概念の正反対物なのである。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
批評家は本来公式で割切る人であり、特に平野名人の如く、系列だの分類というものが生れついて身についている特異体質の悪童は、可能性などという余計な邪魔物に全然患わされるところがないから、黙って坐ればピタリと当てるというように、犯人を当ててしまうのである。
— 坂口安吾 『私の探偵小説』 青空文庫
多方面の嗜好に応ずべき各種の図書を借受けんとする者には、同時一文庫以上を使用することを得しめ、かくして将来公立図書館設置の地を作り、歴史、地理、文学、技術、実業等、各種専門に渉る地方団体または研究倶楽部の類には、各その専科に属する文庫を貸付し、もってその発達研究を幇助す。
— 佐野友三郎 『米国巡回文庫起源及び発達』 青空文庫
薩藩は文久元年十月来公武合体派たる誠忠組の天下となって、応じて極左尊攘派も進出して、その領袖は藩校の国学教師|有馬新七、無数の糸で町人身分と連がる外城郷士達が組織されていた。
— 服部之総 『新撰組』 青空文庫
去る八月以来公武合体が実現している今日となっては、須く皇命を奉じ、幕府を佐け、上下協力して国論を定め、もって攘夷の効を奏すべきである」と論じて将軍家再上洛の必要を力説した。
— 服部之総 『新撰組』 青空文庫
十二月中旬から三月中旬迄、この小湖は氷が張りつめて居るが、三年前水を乾して以来公魚は駄目になつた。
— 正木不如丘 『釣十二ヶ月』 青空文庫