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慎作

しんさく
名詞
1
標準
文例 · 用例
慎作は、勿論この報告に衝撃を受けた。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
慎作は、新らしく刺戟されて炎の様に闘志を沸き立たせて居る同志の前に、深く自分を恥じた。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
だが、この理智に頓着なく慎作の心は懐疑に燻って羊の様に繊弱なものになる一方であった。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
第一に暗い一家の現在が、慎作をひしぐ力の最大なものに違いはなかった。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
催促のはげしい負債返還の日が近づいても、一年の衣類代と肥料代に当てるべき養蚕の上り高さえ予想外に少くない現在如何にし様もない事は、碌々稼ぎを手伝えない慎作には身に沁みて分かっていた。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
仙人の様にしなびた脛を、一種超然たるあぐらに組んだ祖父は、落着き過ぎた下半身とは反対に、顔を無闇にガクンガクンさせて、切抜け様もない窮迫を、慎作と父のせいの様にして怒鳴り立てた。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
「ほんまに如何する気や、お前等|呑気そうに黙ってくさるが、今度こそわしにも見当はつかんぞ、おい慎作、お前の……その何や、新らしいとか云う頭で考えついたこと云うてみい。
山本勝治 十姉妹 青空文庫
父は眼を眇める様にしてチラと慎作を一瞥しただけで黙っていた。
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