雨声
うせい
名詞
標準
sound of rain
文例 · 用例
「昔思ふ草の庵の夜の雨に涙なそへそ山ほととぎす」これは「盧山雨声草庵中」といふ句のある白楽天の漢詩を日本風に訳したものだと言ふ。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
突然強風が吹起こつて家を揺がし雨戸を震はすかと思ふと、それが急に丸で嘘を云つたやうに止んで唯沛然たる雨声が耳に沁みる。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
突然強風が吹起こって家を揺るがし雨戸を震わすかと思うと、それが急にまるで嘘をいったように止んでただ沛然たる雨声が耳に沁みる。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
雨声が激しくなると、びくりとするが、その神経の脅えは薬力に和められて、かえって、すぐその後は眠気を深めさせる。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
さすがの燕王も心に之を悪みて色|懌ばず、風声雨声、竹折るゝ声、樹裂くる声、物凄じき天地を睥睨して、惨として隻語無く、王の左右もまた粛として言わず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
長楽 宮中 雲気散じ、朝元 閣上 雨声収まる。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
乃ち茲に暫らく閑天地を求めて、心頭に雲を放ち、胸底に清風を蔵し、高眠安臥、興を暮天の鐘にさぐり、思を緑蔭の流光に托し、風鈴に和して吟じ、雨声を友として語り、この夏中百日を暢心静居の界に遊ばんとす。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
強烈な平和の希望者は、それでも、今にも雨が静かになればと思う心から、雨声の高低に注意を払うことを、秒時もゆるがせにしてはいない。
— 伊藤左千夫 『水害雑録』 青空文庫
作例 · 標準
例句