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記録係

きろくがかり
名詞
1
標準
record keeper
文例 · 用例
ある日若い歴史家(あるいは宮廷の記録係)のイシュデイ・ナブが訪ねて来て老博士に言った。
中島敦 文字禍 青空文庫
その時の裁判の情景は、その法廷の記録係タータというものに依って詳細に記録されて今日に伝えられております。
夢野久作 鼻の表現 青空文庫
ダメス王の鼻の前には一基の天秤がありまして、豹の頭を持ったマスピス神が鼻の罪量を計るべく跪き、その直ぐうしろには記録係タータが矢立てを持って、眼を瞠り耳を澄まして突立っております。
夢野久作 鼻の表現 青空文庫
これを気付いていたのは只記録係タータの神ばかりでありました。
夢野久作 鼻の表現 青空文庫
それはナイル河底の冥府の法廷で、今から一千九百六十五年前に、記録係のトートの神が読上げた、神秘的な、薄嗄れた声が大空の涯から引返して来た旋律に相違なかった。
夢野久作 髪切虫 青空文庫
そのとき呉氏、記録係りに向い、対局の時計だけ、今を九時にしましょう、という。
坂口安吾 本因坊・呉清源十番碁観戦記 青空文庫
巷間つたへるところの風聞、もつぱら勝負の悪鬼の如き木村名人のすさまじさであり、これも名人戦であつたか、神田八段との対戦で、神田八段が十五分おくれてきた時、対坐して対局にさしかゝる時に、記録係に向ひジロリと目をむいて、十五分、神田八段の持時間から引いておけ、と言つたといふ。
坂口安吾 散る日本 青空文庫
両棋士がまづ立ち去ると、記録係の京須五段が私に、「この手は読売の手合か何かで塚田八段が三十八手で名人に負かされてゐるのです」 と盤へ駒を動かして教へてくれた。
坂口安吾 散る日本 青空文庫