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粗削り

あらけずり
名詞
1
標準
文例 · 用例
頭の上は大空で、否、大空の中に、粗削りの石の塊が挟まれていて、その塊を土台として、蒲鉾形の蓆小舎が出来ている。
小島烏水 奥常念岳の絶巓に立つ記 青空文庫
僕等はあまり多い粗削りの藝術に倦きて居る。
木下杢太郎 京阪聞見録 青空文庫
粗削りに平げたる樫の頸筋を、太い藤蔓に捲いて、余る一尺に丸味を持たせたのは、両の手にむんずと握る便りである。
夏目漱石 虞美人草 青空文庫
そこには五六人の男が粗削りの材木に腰をかけて何か面白そうに饒舌っていた。
岡本椅堂 黄八丈の小袖 青空文庫
そして、その素人素人した粗削りな遣り口こそ、かえってその筋の苦労人の手足を封じ込めた最大の真因だった観がある。
牧逸馬 女肉を料理する男 青空文庫
道の傍らには、節を荒けずりした新らしい木の香のする電柱が、間隔を置いて、何本も転がさっていた。
小林多喜二 不在地主 青空文庫
低い天井、四囲の壁も床も荒けずりの板で張りつめてあって、かたわらに筵や夜着蒲団のたぐいといっしょに簡単な炊事道具がころがっているらしいことは手さぐりでもわかった。
乾雲坤竜の巻 丹下左膳 青空文庫
荒けずりの荷物箱の板を釘でうちつけたようなお粗末な扉だ。
海野十三 浮かぶ飛行島 青空文庫