最高善
さいこうぜん
名詞
標準
文例 · 用例
ボロを出さないことを最高善と信じる習慣から生れる卑屈な倫理觀。
— 中島敦 『かめれおん日記』 青空文庫
それであるから最高善がいちばん幸福であるようなふうに、神がさせてくれなければならぬというので、神というものをうちから要求したわけであります。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫
一年前までは唯一実在だの最高善だのと云う語に食傷していたのだから。
— 芥川龍之介 『青年と死』 青空文庫
意は善の実行をもって目的とするので、したがって道徳的行為の関するところで、最高善または至善というのが、その終極の目的である。
— 結論――自分の立場 『明治哲学界の回顧』 青空文庫
完成は或は完全性(Vollkommenheit)或は最高善(〔Das ho:chste Gut〕)或は幸福などとして表象される。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
これらはそれぞれの特異性を有し、例へばカントの道徳の無制約的價値に基づく最高善の思想と、殆ど時を同くして啓蒙時代を風靡した幸福乃至完全性の思想との間には少からぬ隔りは存するが、根本の點においてはそれらはすべて一致する。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
かれが文化的主體――「理性」――の終極目的と考へた「最高善」は、一方道徳律をそれの制約として内に包含する點よりして最高の Sollen でありながら、他方また實踐的理性の全體的對象としてむしろ Wollen に屬せねばならぬ(二)。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
カントは最高善の基礎をなす自由の觀念については Sollen と Wollen との同一性をそれと言明さへしてゐる(三)。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
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最高善 とは、アリストテレスを嚆矢とする、ギリシア哲学の倫理哲学における究極目的としての最高の「善」のこと。
出典: 最高善 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0