箱形
はこがた
名詞
標準
文例 · 用例
子供の時分に燈火をつけた紙鳶を夜の空に上げて田舎の村人を驚かし、一八九七年には箱形の紙鳶を上げ、糸を樹につないだまま一晩揚げ切りにしておいたこともあった。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
そして叔父からいろ/\教へを受けると同時に、いよ/\長|崎へ歸るといふ時に、さん/″\母にせびつて漸く買つてもらつたのが二円五十錢の、至極簡單ながら速寫|裝置もある箱形の輕便寫眞器だつた。
— ――私の寫眞修行―― 『寫眞と思ひ出』 青空文庫
豆府の湯へ箱形の波を打って、皮が伸びて浮く処をすくい上げる。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
金網で造った長方形の箱形のもしばしば用いたが、あれも一度捕れると臭みでも残るのか、あとがかかりにくい。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
しかも古風な四角な箱形のもので、下に抽出しがあって、その中に燈心が入っていたと思う。
— 寺田寅彦 『追憶の冬夜』 青空文庫
百科事典を数冊重ねたほどの箱形のアルテアの上に載せられたトランジスターラジオが、その瞬間、うなるような歪んだ音を立てはじめた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
一方ジョブズは、アップルや、スイッチとランプの並んだ箱形のアルテアやIMSAIにはかけらもなかった道具としての洗練された美しさを、ソルは備えていた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
鰊建網は長さ四十間にわたって海底に敷設する箱形の網である。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫