神奴
しんぬ
名詞
標準
文例 · 用例
常に都風たる事を好んで、過活心がないので、家の者は学者か僧侶かにするつもりで、新宮の神奴安部弓麿の許へ通わしてあった。
— 雷峯怪蹟 『蛇性の婬』 青空文庫
翁は当麻の酒人と云う神奴の一人であった。
— 雷峯怪蹟 『蛇性の婬』 青空文庫
かむづこと言ふ語も、後には内容が改つてゐるが、元はやはり字義どほりの神奴であらう。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
漂泊布教者は、大方は、神奴・寺奴出身の下級の人々であるが、其本所の本筋の神仏を持つて歩いたものと、さうでないものとがあつた様である。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
第一は、何の血縁もない奴隷に、家の神を拝ませる事をせなかつたからは、自由のなかつた神奴も、信仰は、古くから強ひられずに来たものと考へられる。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
第二は、神奴をおにの後と見る事が出来れば、祖先が信仰せぬ神の庭に臨んだ習慣を其儘、祭りの人数には備つても、祀る所は其祖神なるおにであつたであらう。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
第三は使はしめを、神奴の祖先と考へたかも知れない、と言ふ点である。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
神の内容が分解して、手代なる「神使」の属性が游離して来ると、神・神主の間に血族関係を考へる習はしを推し及して、神使ひの血筋としての神奴と言ふ考へ方が、出て来る事もありさうだ。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫