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息声

いきごえ
名詞
1
標準
文例 · 用例
着物で口を抑えられた「むふ、むふ……」という息声だけが、一寸の間聞えていた。
小林多喜二 蟹工船 青空文庫
ながめには尚遠くの物を見る眺めと、溜息声を出して諷ふ場合がある。
折口信夫 熟語構成法から観察した語根論の断簡 青空文庫
これからは、少々手荒いかも知れませんゾ」 急に威勢がよくなって、アコ長ととど助の二人、息杖を取りなおすとエッホ、エッホと息声をあわせながら韋駄天走り、下高井戸から調布、上田原とむさんに飛んで行く。
猫眼の男 顎十郎捕物帳 青空文庫
張上げて泣いてやりけりお年玉 お年玉を貰ったからもう泣くのではない、などとすかされて、止めようかとも思ったが、何だか甘く見られるのが癪なので、いま一息声を張上げて泣いてみせるのであります。
高浜虚子 俳句の作りよう 青空文庫
巌を搏った怒濤のように、二つの息声が、精神の飛沫を揚げ合ったとたんに、中天の太陽をも斬って落すような高さから、長刀物干竿の切っ先は、細い虹をひいて、武蔵のまッ向へ跳んで来た。
円明の巻 宮本武蔵 青空文庫