珞
珞
名詞
標準
文例 · 用例
出来上がったものは結局「言語の糸で綴られた知識の瓔珞」であるとも云える。
— 寺田寅彦 『言語と道具』 青空文庫
端厳微妙のおんかほばせ、雲の袖、霞の袴ちらちらと瓔珞をかけたまひたる、玉なす胸に繊手を添へて、ひたと、をさなごを抱きたまへるが、仰ぐ仰ぐ瞳うごきて、ほほゑみたまふと、見たる時、やさしき手のさき肩にかかりて、姉上は念じたまへり。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
堪らず袖を巻いて唇を蔽いながら、勢い釵とともに、やや白やかな手の伸びるのが、雪白なる鵞鳥の七宝の瓔珞を掛けた風情なのを、無性髯で、チュッパと啜込むように、坊主は犬蹲になって、頤でうけて、どろりと嘗め込む。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
たてに、斜に、上に、下に、散り、飛び、煽ち、舞い、漂い、乱るる、雪の中に不忍の池なる天女の楼台は、絳碧の幻を、梁の虹に鏤め、桜柳の面影は、靉靆たる瓔珞を白妙の中空に吹靡く。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
金銀の瓔珞、七宝の胸かい、けしの花のような軽い輿。
— 岡本かの子 『百喩経』 青空文庫
(一九二二ヽ五ヽ一二ヽ)〔堅い瓔珞はまっすぐに下に垂れます〕〔冒頭原稿なし〕堅い瓔珞はまっすぐに下に垂れます。
— 宮沢賢治 『『春と修羅』補遺』 青空文庫
お星さまをちりばめたやうな立派な瓔珞をかけてゐました。
— 宮沢賢治 『二十六夜』 青空文庫
)そらのひかりのきはみなく、 ひるのたびぢの遠ければ、をとめは餓ゑてすべもなく、 胸なる珞をゆさぶりぬ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫