豆粒
まめつぶ
名詞
標準
speck
文例 · 用例
まるで自分の體が針にでもなつたやうに、豆粒にでもなつたやうにちぢまるのだ。
— 南部修太郎 『自分の變態心理的經驗』 青空文庫
蒸されるような暑苦しい谷間の坂道の空気の中へ、ちょうど味噌汁の中に入れた蓴菜のように、寒天の中に入れた小豆粒のように、冷たい空気の大小の粒が交じって、それが適当な速度でわれわれの皮膚を撫でて通るときにわれわれは正真正銘の涼しさを感じるらしい。
— 寺田寅彦 『さまよえるユダヤ人の手記より』 青空文庫
小豆粒くらいの大きさの花火が、両耳の奥底でぱちぱち爆ぜているような気がして、思わず左右の耳を両手で覆った。
— 太宰治 『玩具』 青空文庫
六|疋めの鹿は、やっと豆粒のくらいをたべただけです。
— 宮沢賢治 『鹿踊りのはじまり』 青空文庫
豆粒程の大さの生々しい血汐である。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
また鼻から出たにしたところで、鼻先から一尺四、五寸も前へ突出した食指の上へ、豆粒程の大さだけポタリと落ちる道理はないのだ。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
六|疋めの鹿は、やつと豆粒のくらゐをたべただけです。
— 宮澤賢治 『鹿踊りのはじまり』 青空文庫
雫ひた/\と滴りて、時の間に消え失する雪は、はや豆粒のやゝ大なるばかりとなりしが、水晶の如く透きとほりて、一点の汚もあらずなれり。
— 泉鏡花 『紫陽花』 青空文庫