石突き
いしづき
名詞
標準
文例 · 用例
旅館は出たがどこに行こうというあてもなかった葉子はうつむいて紅葉坂をおりながら、さしもしないパラソルの石突きで霜解けになった土を一足一足突きさして歩いて行った。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
はなした一瞬、槍ははねかえって、おそろしい石突きの当身が見舞うのは知れたこと、引きもならず、進みもならず、必死と槍の一方にすがってもたついているのを、「小|癪ッ」 左から一槍が救いに走ってのびたが、また、いけない。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
一人でもはなれたら、この石突きがお見舞い申すぞ!
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
サッと、一本の槍の石突きが、当の一団の中から流れ出たかと思うと、物の見事に治右衛門のみぞおちへ、――治右衛門の身体は、投げ出されたように砂利の上へ叩きつけられました。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
」「いや、どらねこ退治に参ってな」 しかし、右門は相手にもせずに、にやにやとうち笑みながら、伝六からくだんの長槍をうけとると、さッと石突きをふるって毛鞘をはねとばしたと見えたが、えい!
— 卍のいれずみ 『右門捕物帖』 青空文庫
」 棹を手もとへ引き寄せると、グルリ返して石突きの方をトンとばかりに床へ突いた。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
」トンと石突きで床を突いたが、「それともたって吐かさねえなら高坂流の黐棹槍、もう一度使ってお眼にかけるまでさ。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
不意を打たれた小四郎がドンと床の上へ仆れるのを石突きの方で確り抑え、「へ、どんなものだ。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫