鼻ひげ
はなひげ
名詞
標準
moustache
文例 · 用例
「おい、こら――」と彼は守衛がかりの男をいきなり呼びつけて云った、きいきい軋むような声であった、「わからんか、俥を呼べえ――禄ぬすッとめが、走らんか――」 そして鼻ひげを捻りあげてじろッと阿賀妻の顔を見た。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
こんちはア」とかう言ひながら、四十五六の年配で鼻ひげなども生やしたくせに、御用聞と同じやうな笑ひ方して、左様、丁度その日の午頃であつたが、なにがし商店の店先へ顔をだした男がある。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
深川オペラ劇場主人はことのほか初対面の挨拶にかけては自信があつて、につこり笑へば鼻ひげまでにこ/\笑ふといふ程だから、婦人選挙権獲得同盟の会長さんでも怖くはないと言ふのだが、この時ばかりはほと/\勝手が分らない。
— 坂口安吾 『盗まれた手紙の話』 青空文庫
なあ」 と、鼻ひげの親爺が破片をなでまはして残念がつてゐる。
— 坂口安吾 『真珠』 青空文庫
専攻科第一の人気者、通称世之助元気なもので、まず白い鳥打帽に太い金剛杖、近よって見るほどの鼻ひげ、登山袋の中を察するに、きのう買った氷砂糖一斤、小さい詩集二、三冊、その他合計四貫という重さ……まったく得意そのものだ。
— ──専攻科第一類歴史部── 『平泉紀行』 青空文庫
伸子のロンドン風景をつづっているのは利根亮輔の怜悧な黒い二つの眼と気のきいた形の鼻ひげの下で伸子に向ってほほ笑んだ独特の微笑である。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
作例 · 標準
友人は、個性的な鼻ひげを丁寧に手入れしている。
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昔の映画では、立派な鼻ひげを蓄えた紳士がよく登場した。
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子どもがお父さんの鼻ひげを指差して、「おもしろい」と笑っていた。
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