担げる
かたげる
動詞
標準
文例 · 用例
だが真柄の領内で、この太刀を担げる百姓はたった一人で、常に家来が四人で荷ったというから、七尺八寸という方が本当かも知れない。
— 菊池寛 『姉川合戦』 青空文庫
「どうだいお前の体格じゃ二俵位は大丈夫担げる」 と地主に言われて辰さんの弟は一俵ずつ両手に抱え、顔を真紅にして持ち上げてみたりなぞして戯れた。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
軍関係者、復員軍人、それらの大群集が、それっとばかり、矢庭に担げるだけのものをかつぎ、奪えるだけのものをかきさらって、我がちに乗りこんで来た。
— 宮本百合子 『播州平野』 青空文庫
牛肉屋の牛じゃアあるまいし、それでも今日テンビン棒が一人前に担げるようになったのはお天道サマのお慈悲だなア。
— 坂口安吾 『町内の二天才』 青空文庫
「こっちを担げる奴は居ねえだろう」 力自慢の一人が、二十貫以上もあろうと思われる石を動かして見ながら言った。
— 徳永直 『あまり者』 青空文庫
――物々しき官用の太平車や旗などは廃し、お贈り物は、すべて人の担げるほどな行嚢にあらため、護衛兵の力者もみなただの強力に仕立てなければいけません」「まるで山東の行商隊だな」「それです。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
持って見て二本一度に担げると思えば、一緒にして脇へ寄せる。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
かくてもあられねば妻は着たる羽織に夫の首をつゝみてかゝへ、世息は布子を脱て父の死骸に腕をそへて泪ながらにつゝみ脊負んとする時、さいぜん走りたる者ども戸板むしろなど担げる用意をなしきたり、妻がもちたる首をもなきからにそへてかたげければ、人々|前後につきそひ、つま子らは哭々あとにつきて皈りけるとぞ。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫