何処も彼処も
どこもかしこも
表現
標準
all over
文例 · 用例
何処も彼処もぴかぴかと黒く光るなかへこればかりは新らしく容れられた縁の部厚な椹の風呂桶の生々しい肌の色が、白くほっかりと浮んで見えた。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
普請は上出来で、何処も彼処も感心した中に特に壁の塗りの出来栄えが目に止まった。
— 岡本かの子 『愚かな男の話』 青空文庫
夜更のアピアの街のこととて何処も彼処も真暗だが、此の高い塀は、其処から二十|碼ばかり行くと切れていて、その向うには、どうやら薄黄色い光が流れているらしい。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
あたりのさびしさ――何処も彼処も雨戸がぴつしやり閉つて、室の隅々までその光線を遍ねからしめることは出来ないといふやうな暗くどんよりと点いてゐる十燭の電気の下で、烏賊の生つくりや鯛の塩焼で静かに一本の酒を飲んだ時には、彼等は好い心持にならずにはゐられなかつた。
— 田山録弥 『島の唄』 青空文庫
お島は久しく見たこともないような、かりん糖や太白飴の店などを眺めながら本堂の方へあがって行ったが、何処も彼処も在郷くさいものばかりなのを、心寂しく思った。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
何処も彼処も、彼には一向面白可笑しくもないラムプスタンドばかり並んでいるのを認めると、忽ち、「なあんだ!
— ――ふるき市街の回想―― 『小景』 青空文庫
私たちの尊敬する学校の先生たちが勿論私たちにいろんなことをおさとしになる程何処も彼処もとゝのつた人だとは信じはしませんけれどもまさかに、そんなにも度はづれな疑ひやあとかたもないうそをついて生徒をいぢめるなどとは全く思ひもよらないことでした。
— 伊藤野枝 『嘘言と云ふことに就いての追想』 青空文庫
何処も彼処も封じられて了った。
— 葛西善蔵 『子をつれて』 青空文庫
作例 · 標準
観光客で何処も彼処も賑わっていた。
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彼の家は、本で何処も彼処もいっぱいだ。
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災害後、何処も彼処もひどい状態だった。
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