染め直し
そめなおし
名詞
標準
文例 · 用例
家の道具も、たいてい廃物利用で間に合わせて居りますし、着物だって染め直し、縫い直しますから一枚も買わずにすみます。
— 太宰治 『きりぎりす』 青空文庫
それだけありゃ、鈴文の店ののれんもまた染め直しができるというもんだ。
— 左刺しの匕首 『右門捕物帖』 青空文庫
非常に背の高い婦人で、家で染め直したらしいリボンのついた頭巾帽をかぶっていた。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫
それを器用に染め直して、お前は女の子だからこんなことも覚えてお置きとは云わなかったところに、よかれあしかれうちの特徴があると思う。
— 宮本百合子 『親子一体の教育法』 青空文庫
木理も見えぬほどに汚れた三尺の上り框のとっつきがすぐ階段になって、これを踏み昇ると坊主畳を敷いた三十畳ほどの大部屋があり、幟を染め直した蒲団を着たのが、河岸に鮪がついたほどに寝ころがっている。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
或は遥々東京まで来てから、白粉の塗り直し黛の描き直し、着物の染め直しなどをやるのもある。
— 會津八一 『支那の明器』 青空文庫
これは彼女が婚禮の時の肩掛で、以前は青色であつたのを、息子のピエルの婚禮の時に染め直して、その後は日曜だけしか掛けないので、まだ人前へ出しても恥かしくはなかつた。
— PECHEURS D'ISLANDE 『氷島の漁夫』 青空文庫
だから見苦しいことのないように、髪の乱れたのは結い直してやり、歯を染めていたのは染め直してやり、稀には薄化粧をしてやるような首もある。
— 谷崎潤一郎 『武州公秘話』 青空文庫