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遁亡

遁亡
名詞
1
標準
文例 · 用例
どさくさ紛れに、火の玉の身上をふるった、新しいばりかんを二|挺、櫛が三枚、得物に持った剃刀をそのまま、おまけに、あわせ砥まで引攫って遁亡なんですって。
泉鏡花 式部小路 青空文庫
同じように感ずればこそ、理兵次も垢を含んで遁亡したものに相違ない。
森田草平 四十八人目 青空文庫
自分ではまだ遁亡しようとも何とも思っていなかった。
森田草平 四十八人目 青空文庫
この旗を 僕のドンジュアンは世界を僕のハアロウにする旗じるしとした僕は脂粉やけのした婆あや、サルタンにすりへらされた美少年に扮装しゆう/\と旧大陸を潤歩したアテナイの灰壺とひきかえにスコットにもらった伊達者の腰の剣は現在のサヴェート同盟の箇所にまで歴史的な遁亡を企てたのだ!
バイロン・ハイネ――獄中の一断想―― 長詩 青空文庫
空家を攻めても効はないが、歴世十何代、足利義昭にいたって、将軍家はみずから職を抛って遁亡した。
第四分冊 新書太閤記 青空文庫
――遁亡の将尊氏ごときに、一歩でも九州を踏み荒させてなるものか」 であった。
筑紫帖 私本太平記 青空文庫
政権の一変と、以後の支配者の圧迫による地方の平家与党の遁亡であろう。
吉川英治 随筆 新平家 青空文庫