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名詞
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標準
文例 · 用例
そうして「いき」のうちに見られる「なまめかしさ」「つやっぽさ」「色気」などは、すべてこの二元的可能性を基礎とする張にほかならない。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
そうしてこの二元的可能性は媚態の原本的存在規定であって、異性が完全なる合同を遂げて張性を失う場合には媚態はおのずから消滅する。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
しかるに第二の徴表たる「意気地」は理想主義の齎した心の強味で、媚態の二元的可能性に一層の張と一層の持久力とを呈供し、可能性を可能性として終始せしめようとする。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
顔面の表情が「いき」なるためには、眼と口と頬とに弛緩と張とを要する。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
口は、異性間の通路としての現実性を具備していることと、運動について大なる可能性をもっていることとに基づいて、「いき」の表現たる弛緩と張とを極めて明瞭な形で示し得るものである。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
そうして、二元のために、特に二元の隔在的沈潜のために形成さるる内部空間は、排他的完結性と求心的密性とを具現していなければならぬ。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
二元性の措定によって張が生じ、そうしてその張が「いき」の質料因たる「色っぽさ」の表現となるのである。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
それは彼女の張した注意力には、ひどく苦しい時間であり、耐えられないほどの長い時間であった。
萩原朔太郎 ウォーソン夫人の黒猫 青空文庫