黄ばむ
きばむ
動詞-五段-マ行動詞-自動詞
標準
to turn yellow
文例 · 用例
而ると、黄塵濛々々として、日光さへ黄ばむで見える大都の空に、是が二百|萬の人間を活動させる原動力かと思はれる煤煙が毒々しく眞ツ黒に噴出し、すさまじい勢でぼやけた大氣の中を縦横に渦巻いてゐるのがハツキリ眼に映ツて來る。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
人若し能く草木に於て諦觀したならば、花開き花落つるも、葉の翠に葉の黄ばむも、一切の現象はたゞ天地の氣の動の姿たるに止まるを知つて、一切庶物に於て氣が働いて居るといふよりは、氣の中に於て一切庶物が存して居ると云つた方が適切なのを感ずるであらう。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
しかし、わたくしが朧ろに眺めたという猫柳は、今もちゃんと座敷の隅の花器に挿されて、花房は萼を悉くほうり落し、銀の毛は黄ばむほど咲き呆けています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
なやましき、さは江の泥の沈澱よりあかるともなき灰紅の帆のふくらみに伝へくる潜水夫が作業にか、饐えたる吐息そこはかと水面に黄ばむ。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
壁重き女囚の牢獄、鉄の門、淫慾の蛇の紋章くわとおびえ、水に、落日に照りかへし、黄ばむひととき。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
しゆツ、しゆツ……はた、大河の饐え濁る、河岸のまぢかをぎちぎちと病ましげにとろろぎめぐる灰色黄ばむ小蒸汽の温るく、まぶしく、またゆるくとろぎ噴く湯気いま懈ゆく、また絶えず。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
――くわとぞ蒸す日のおびえ、晩夏のさけび、濡れ黄ばむ憂鬱症のゆめ青む、あなしとしとと夢はしたたる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
と見ぬ、いま、むくむくと臭き瓦斯の香町や蔽ふ、みるがまに黄ばむ天色。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
作例 · 標準
喫煙室の壁紙がタバコのヤニで酷く黄ばんでしまい、全面的な張り替えが必要になった。
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秋が深まるにつれて、青々としていた銀杏の葉が少しずつ黄ばみ始めている。
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「日光に当たりすぎるとプラスチックのケースが黄ばむから、置き場所には気をつけたほうがいいよ」
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