火炙り
ひあぶり
名詞
標準
文例 · 用例
主人のごとくこんな利目のある薬湯へ煮だるほど這入っても少しも功能のない男はやはり醋をかけて火炙りにするに限ると思う。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
大逆管野某女が獄中より出せる状に、房州の某処にて石地蔵の頭を火炙りにせしが面白かりし由を記せるなど考え合わすべし。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
「可哀そうな尼さんだな」――「火炙りにされるって云うじゃないか」――「血を絞られるのは未だいいよ。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
楽に夢のように死ねるからな」――「火炙りとは恐ろしい」「何故そんな目に遭わされるのだろう?
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
妾はすぐに火炙りに成ろう。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
そこにドクトルの屍体があって、火炙りになろうとしていらあネ。
— 海野十三 『蠅男』 青空文庫
――朧げながらこんな批評を逞ゅうした自分は、今は服装と学力とに対する侮蔑ばかりでなく、人格に対する侮蔑さえ感じながら、チョイス・リイダアの上へ頬杖をついて、燃えさかるストオヴの前へ立ったまま、精神的にも肉体的にも、火炙りにされている先生へ、何度も生意気な笑い声を浴びせかけた。
— 芥川龍之介 『毛利先生』 青空文庫
天主のおん教を奉ずるものは、その頃でももう見つかり次第、火炙りや磔に遇わされていた。
— 芥川龍之介 『おぎん』 青空文庫