洒々
しゃしゃ
名詞
標準
文例 · 用例
半可通は永遠に、洒々然たるものである。
— 太宰治 『十五年間』 青空文庫
十|年相見ぬ間に彼には立派な八字髯も生へ、其風采も餘程變つて居るが相變らず洒々落々の男『ヤァ、柳川君か、これは珍らしい、珍らしい。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
故人谷活東は、紅葉先生の晩年の準門葉で、肺病で胸を疼みつゝ、洒々落々とした江戸ツ兒であつた。
— 泉鏡太郎 『番茶話』 青空文庫
人々は大笑いに笑い、自分も笑ったが、自分の慙入った感情は、洒々落々たる人々の間の事とて、やがて水と流され風と払われて何の痕も留めなくなった。
— 幸田露伴 『野道』 青空文庫
見識も高尚で気韻も高く、洒々落々として愛すべく尊ぶべき少女であって見れば、仮令道徳を飾物にする偽君子、磊落を粧う似而非豪傑には、或は欺かれもしよう迷いもしようが、昇如きあんな卑屈な軽薄な犬畜生にも劣った奴に、怪我にも迷う筈はない。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
いけ洒々と泣いて見せたりしやがったって、そんな手なんかに乗って堪るかってんだ、ほんとうに。
— 渡辺温 『少女』 青空文庫
」と姉が挨拶しようとすると、お国はジロジロその様子を眺めて、少し横の方へ出て、洒々した風で挨拶した。
— 徳田秋声 『新世帯』 青空文庫
「社も君の手にかかる樣では、もう、駄目ぢや、なア」と氷峰が冷かすと、渠は、「なアに、まア、精々勉強し給へ」と、てんで洒々したものだ。
— 放浪 『泡鳴五部作』 青空文庫