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感能

かんのう
名詞
1
標準
文例 · 用例
こう押詰めて来て見ると、その面白いということ(味いが無くても面白いという面白さ)は正しき芸術的感能に訴えた面白さであるか否か、と云うことだけが疑問として残る訳である。
伊藤左千夫 歌の潤い 青空文庫
あらっぽい刺撃の強い趣味の歌とは全くその味いを異にしてるのであるから、読者の方でもこういう歌を味おうとするには、気を静め心を平かにして、最も微細な感能の働きに待たねばならない。
伊藤左千夫 歌の潤い 青空文庫
ただ、全体的な感能さにのみ撃たれて彼の神経のリズミカルな複雑さを見逃してゐる。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
ロシヤの作家の赤は、観る者を絵を離れて行動性に駈り立てるものがあるが、モヂリアニの赤は人間の心理を感能的に沈静させるものがある。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
佐竹の『鯉』は彼の全技術全感能の集中的な努力と見て誤りがないだらう。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
だが前にも述べたやうに、浦久保義信には特殊な色彩への感能があり、線の奔放性と、色彩の激情性を特に私はかひたい。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
岩橋英遠氏――『土』(ニ)非常に感能的でタケノコの描き方など作者の感覚を美事に出してゐた、素朴なテーマを複雑に描くやり方は、とかく日本画では複雑なテーマを単純化したがる一方的なやり方を脱してゐる。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
△横内大明――『山静』茶と青とに南画家に珍らしい、いゝ感能がある写実に執着してゐる点、墨の色に近代的な理解を加へてゐる点等佳作を産んだものだらう。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫