手繰り込む
たぐりこむ
動詞
標準
文例 · 用例
「六十両」とニタリと笑い、ツルツルと懐中へ手繰り込むや、落ち散っている雨傘を死骸の側へポンと蹴った。
— 国枝史郎 『村井長庵記名の傘』 青空文庫
会衆のざわめきも他処に一人一人出て来る順に手繰り込むように目の前をやり過しながら、ルイザはフランツの姿を待った。
— 宮本百合子 『顔』 青空文庫
お互いは若い」 手繰り込むような語気と、その体がもっているといえる妙な吸引力とが、高氏には、ぬらと、自分の生胆に触った気がした。
— あしかが帖 『私本太平記』 青空文庫
微笑が深まるのに要する時間は、時間を限りなくたぐり込む永遠の深淵のようだった。
— 片岡義男 『ラハイナまで来た理由』 青空文庫