弊竇
へいとう
名詞
標準
文例 · 用例
今代芸術の一大|弊竇は、いわゆる文明の潮流が、いたずらに芸術の士を駆って、拘々として随処に齷齪たらしむるにある。
— 夏目漱石 『草枕』 青空文庫
大事件のみを述べて、小事件を逸するのは古来から歴史家の常に陥る弊竇である。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
かの陋習に縛せられて、いやいやながら結婚を執行するのは人間自然の傾向に反した蛮風であって、個性の発達せざる蒙昧の時代はいざ知らず、文明の今日なおこの弊竇に陥って恬として顧みないのははなはだしき謬見である。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
未だ新声の美を味ひ功を収めざるに先ちて、早くその弊竇に戦慄するものは誰ぞ。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
未だ新聲の美を味ひ功を收めざるに先ちて、早く其弊竇に戰慄するものは誰ぞ。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
光緒三十一年(明治三十八)に、貝子載振が中國の官制改革を奏請した時に、推※と牽掣を擧げて、中國官制の二大弊竇と指摘して居る。
— 桑原隲蔵 『支那人の妥協性と猜疑心』 青空文庫
この二大弊竇は、畢竟支那人の猜疑心に由來するものと認めねばならぬ。
— 桑原隲蔵 『支那人の妥協性と猜疑心』 青空文庫
魯の内治の弊竇は、公族の三桓が政權を握り、國君は虚位を擁して、所謂尾大振はずといふ點にあつた。
— 桑原隲藏 『支那史上の偉人(孔子と孔明)』 青空文庫