嫌厭
けんえん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
disgust
文例 · 用例
言つてみれば、その「野獸のやうな自然性」が、君自身にとつて最も嫌厭すべき對象なのだ。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に與ふ』 青空文庫
私がもし醒めてゐる時、醉つてる時の自分と道に逢つたら、唾を吐きかけるどころでなく、動物的な嫌厭と憤怒に驅られて、直ちに撲り殺してしまふであらう。
— 萩原朔太郎 『酒に就いて』 青空文庫
しかもその一方の紳士は、自己の半身であるところのルンペンを憎惡し、不潔な動物のやうに嫌厭してゐる。
— 萩原朔太郎 『酒に就いて』 青空文庫
そして髮の毛をむしりながら、あらゆる嫌厭と憎惡とを、自分自身に向つて痛感する。
— 萩原朔太郎 『酒に就いて』 青空文庫
旅への誘いは、私の疲労した心の影に、とある空地に生えた青桐みたいな、無限の退屈した風景を映像させ、どこでも同一性の方則が反覆している、人間生活への味気ない嫌厭を感じさせるばかりになった。
— 散文詩風な小説 『猫町』 青空文庫
そして、近頃はだいぶ技法にも自信を得て來たが、運に左右されてしまふ或る境地だけはどうにも仕方がなく、時にあまりに衰運に沈湎させられると、ちよつと麻雀にも嫌厭たるものを感じる。
— 南部修太郎 『麻雀を語る』 青空文庫
そんなときふと邪慳な娼婦は心に浮かび、喬は堪らない自己|嫌厭に堕ちるのだった。
— 梶井基次郎 『ある心の風景』 青空文庫
傑作「人間万事嘘は誠」のあらましの内容は、嫌厭先生という年わかい世のすねものが面白おかしく世の中を渡ったことの次第を叙したものであって、たとえば嫌厭先生が花柳の巷に遊ぶにしても或いは役者といつわり或いはお大尽を気取り或いはお忍びの高貴のひとのふりをする。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
作例 · 標準
彼の無責任な態度に、周囲はすっかり嫌厭してしまい誰も助けようとしない。
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政治の腐敗を目の当たりにして、国民の間には政治嫌厭の情が広がっている。
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あんなに残酷なシーンを見せられたら、誰だって嫌厭するのは当たり前だ。
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