杣夫
そまふ
名詞
標準
文例 · 用例
テーマを杣夫とか漁師とかに取材するといふ庶民性は、作家の態度として非常に正しい高いものであり、その写実主義的方法は現在に於いても立派に通用する方法であり、また見渡したところ、未醒ほどの写実力をもつた作家は現在の洋画壇には見当らないと思へるほどである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
何故ならその描いてゐるところの洋画は何れも強い現実的な描写を以て杣夫とか漁師とかいふ人間的環境を驚ろくべき的確さをもつて描いてゐるからである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
道筋は当然さうあるべきだ、杣夫や、農夫や漁師から、突然極度に美しい鳥類や、松の木や、蔬菜類などを描かうといふ精神的移行は、洋画といふ現実的な材料と袂別の始まりであつたのである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
杣夫が伐ってあった生木を、彼は両手に抱えきれぬほどの束にした。
— 菊池寛 『仇討三態』 青空文庫
杣夫と見えて木を背負っている。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
杣夫の一隊は大野順平を先頭にして山の木こり小屋を引きあげて来た。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
平素は自分の家にいて、百姓もやれば杣夫もやり、猟師もやれば川狩もやるが、どこかに大きな祭礼があって、市が立って盛んだと聞くと、早速香具師に早変りして、出かけて行って儲けて来、家へ帰れば以前通り、百姓や杣夫として生活するという――普通の十三香具師とは別派の、秩父香具師の一団であった。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
その頃要介の一行は、一軒の杣夫の家に泊まっていた。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫