水帳
みずちょう
名詞
標準
文例 · 用例
何と言つても水帳はこれらの諸書類の筆頭にあるくらゐだが、徳川時代の末にはさういふ水帳といふものも宿役人の手には渡されず、田畑字附高名寄帳なるものをその代りに渡され、それを水帳と心得て收納の事を勤めたとのことである。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
猶、序に申上げ候、慶長年代以來の所謂水帳とは地帳によるも、水帳とは建築の際に水平を※して最初に張る繩を水繩と稱するより來りしものの如し。
— 島崎藤村 『桃の雫』 青空文庫
この村の水帳を預る。
— 大町桂月 『十和田湖』 青空文庫
水帳を地に埋め、腹を其の上に當てて燒死す。
— 大町桂月 『十和田湖』 青空文庫
身死して、水帳は全きを得たり。
— 大町桂月 『十和田湖』 青空文庫
中央の物置を通って水帳の間から、備附けの武器――たとえば二百張の弓とか、百本の長柄槍とか、唐金の六匁玉の鉄砲とか、その鉄砲玉とかいうものの夥しく陳列された中を通って、再び井桁の間の東南隅に戻って、そこから階段を上って、第二重へ出る。
— 年魚市の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
此名の初めて地図に記されたるは、蓋し前記明治十三年十月出版の『上野国全図』ならんも、『郡村誌』に拠れば、貞享三年九月の東小川村の検地水帳に、字地の中に明に菅沼なる名称を掲載せるを見る。
— 木暮理太郎 『古図の信じ得可き程度』 青空文庫