供餅
くもち異読 ぐへい
名詞
標準
mochi rice cakes used as offering
文例 · 用例
「あの、岩一枚、子産石と申しまして、小さなのは細螺、碁石ぐらい、頃あいの御供餅ほどのから、大きなのになりますと、一人では持切れませぬようなのまで、こっとり円い、ちっと、平扁味のあります石が、どこからとなくころころと産れますでございます。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
例の青龍、白虎等の四神を頭に付けた鋒、錦の旗、榊の枝、其他|御酒錫、供餅などを持つた人々が嚴肅に石段の上に並ぶ。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
床の間には日の出に濤の掛軸がかかり、その前に真綿で作ったお供餅に細工ものゝ海老が載っています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
炭火のうれしさ、餅のおいしさ(今朝は食べる物がないので、仏壇のお供餅を頂戴した)。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
学校へも、お砂糖の折だの、みかんの箱だの炭俵だの、供餅だのが沢山もちこまれる。
— 蕎麦屋の利久 『旧聞日本橋』 青空文庫
お弟子の種類が所がらで面白い、水天宮様のおきよめ――門前で五の日五の日に、神前へそなえる小さいお供餅を細い白紙でちょいと結んで売る商売、中には売色で名高い女もあった。
— 長谷川時雨 『テンコツさん一家』 青空文庫
横の腰掛けに腰をかけている女のお尻が、お供餅の様に尨大で、よく見ると月世界の表面のように、ポツポツの凹凸があったり……、銅像を下から覗た時のように妙に背丈の高さの判別がつかなかったり……、時々指環を篏めた手が、腿の辺まで下りて来て、ぼそぼそと泡を立て乍ら掻いたり……。
— 蘭郁二郎 『足の裏』 青空文庫
それに戦時故、蝋燭、白木綿など手に入らぬにも拘わらず、ちょうど井上様がお国からこれらのものを持って来て下さったし、長谷川さんが何も知らずにお供餅と林檎など持って来られたので、これもお棺に入れることが出来た。
— 三浦環 『お蝶夫人』 青空文庫
作例 · 標準
正月には、神棚に供餅を供えるのが習わしだ。
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縁側には、カビの生えた供餅が置きっぱなしだった。
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祭壇に供餅を飾り、祖先の霊を慰めた。
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