絵手本
えてほん
名詞
標準
文例 · 用例
すると叔父は、「絵手本を持って来て見せろ」と私に言った。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
私が絵手本を見せると、叔父はそれをちょっと見てから、「うん、これくらいならこれだけあれば充分だ」と、自分の絵具箱から粗末な使いふるしの、赤、青黄の三原色と、使いふるしの画筆を二本くれたばかりだった。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
そのうちに、ひとつ光秀のために、絵手本を描いておいてくれい」 などといった。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫
その光秀からこよい、絵手本でもと乞われると、それこそこの人の晩節を完うする所以と考えられたのである。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫
……思うに、昨夜殿からおたのみ遊ばした絵手本をすぐ思い立って、ゆうべあれから眠らずに朝まで画いていたものと考えられます」「なに、寝ずに」 光秀は、画巻のうえに、ひとみを落した。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫
いかにお過しかと、彼がそっと光秀の居室をうかがってみると、光秀は毛氈のうえに筆洗や墨池をならべ、一巻の絵手本をひろげて、他念なく画の稽古をしていた。
— 第七分冊 『新書太閤記』 青空文庫