掛け図
かけず
名詞
標準
wall map
文例 · 用例
ドック近くの裏町の門々にたたずむ無気味な浮浪人らの前をいばって通り抜けて川岸へくると護岸に突っ立ったシルクハットのだぶだぶルンペンが下手な掛け図を棒でたたきながら Die Moriat von Mackie Messer を歌っている。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
掛け図には殺されて倒れている人や、ソホの火事場の粗末な絵の見えるのもちょっとした効果がある。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
清三は浦塩から一直線にやって来た敵の艦隊と轟沈されたわが商船とを想像して、久しくその掛け図の前に立っていた。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
そして先生たちのゐる部屋へつれてゆかれたが、そこには硝子障子のはまつた戸棚のなかに地球儀や、鳥や魚の標本や、珍しい獣の掛け図や、心をひくものが沢山あつた。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫
それは綺麗な掛け図をかけて先生が面白い話をきかせるからで、その絵には弾丸にあたつた親熊が蟹をあさつてる子熊をひしがないやうにもちあげた石をかかへたまま死んでるところ、大将が頬杖をついて蜘蛛が巣をかけるのを見てるところなどあつた。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫
そんなにしていつも大抵一冊の掛け図をすつかり話してしまつたが、不思議なことにはいちばんはじめにある異人の女が子供を抱いて雪のなかに倒れてる絵をきまつてとばしてしまふ。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫
ガラスの中から降りてきたのは、学校の掛け図で見た西洋の大昔の武人のような、からだにまきつく大きなマントを着て、たてがみのような羽根のはえた鉄かぶとをかぶり、長い剣をさげ、丸い楯を持っていた。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫
やっぱり学校の掛け図で見たことのある西洋の天女のような(おとなのことばでいえば聖母のような)女の人であった。
— 江戸川乱歩 『影男』 青空文庫
作例 · 標準
子供部屋に世界地図の掛け図を飾ったら、地理に興味を持ち始めた。
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学校の教室には、必ず歴史の掛け図があった。
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この掛け図、古い時代のものだから、歴史的価値があるかもしれない。
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