草籠
くさかご
名詞
標準
文例 · 用例
円髷もあろうし、島田もあろうし、桃の枝を提げたのも、藤山吹を手折ったのも、また草籠を背負ったのも、茸狩の姉さんかぶりも、それは種々、時々だというけれど、いつも声がして、近づいて姿が見える――とそういうのが、近国にも響いた名所だ。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
お早うお花はいつも早起で、水桶さげて井戸にゆき、與作はいつも晏起で、草籠負うて野へ出ます。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
が古くは、やはり想像にも能はぬ事だが、馬糧の草籠の類が用ゐられたのであらう。
— ――序説として―― 『唱導文学』 青空文庫
「これもこちらへ隠しまして」と美少年は草籠を片寄せると見せて、利鎌取るや武道者の頸に引掛け、力委せにグッと引いた。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
たまたま一老人が杖に草籠をひっかけてかついでいるのに出あったので、彼はたずねた。
— 下村湖人 『現代訳論語』 青空文庫
堤の上を歩むものも鍬か草籠をかついだ人ばかり。
— 永井荷風 『葛飾土産』 青空文庫
彼女は草籠を腕にかけて牛へ乗り、小熊は、手綱を曳いていた。
— 第三分冊 『新書太閤記』 青空文庫
横手の市日などに山と積んで売っている「通草籠」は、その地方の誰でもが背負うものでありますが、形になかなか力があります。
— 柳宗悦 『手仕事の日本』 青空文庫