帯紐
おびひも
名詞
標準
obi and cord fasteners (for a kimono)
文例 · 用例
」 お神はお愛想を言ったが、倉持は何となく浮かぬ顔で、もぞもぞしていたが、よく見ると彼は駱駝のマントの下に、黒紋附の羽織を着て、白い大きな帯紐を垂らしていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
八箇国を一月ばかりに切従へられて、七|斛の芥子を一七日に焚いたなぞは、帯紐の緩み加減も随分|太甚しい。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
全身のネヂが、他愛なくゆるんで、之はをかしな言ひかたであるが、帯紐といて笑ふといつたやうな感じである。
— 太宰治 『富嶽百景』 青空文庫
バンドは前に飾りがついているし、女は帯の上に帯紐をするし、おまけにその紐は前で結んでいるではないか、男の帯だって袴の紐のように前で結ぶべきものだというのである。
— 織田作之助 『四月馬鹿』 青空文庫
」「それでも、あの段、くるくる舞うてころげた時は、あて、ぱッと帯紐とけて、裸身で落ちるようにあって、土間は血の池、おにが沢山いやはって、大火鉢に火が燃えた。
— 泉鏡花 『白花の朝顔』 青空文庫
顔から肩、肩から手、身につけている帯紐までがしいんと透き通るような寂しさを湛えて、つつましやかに乳房をのぞかせながら、二つ位のみどり児に愛の露を含ませている容子が、清楚な美しさと言うよりも、変に冷たく冴え冴えとして、むしろ不気味な位でした。
— 仙台に現れた退屈男 『旗本退屈男 第七話』 青空文庫
「その押し入れの、下積みのつづらの中に、目立たない糸織縞の着物がありますから、黒繻子の帯を添えて出して見て下さい」 そして、着ていた舞台着の、帯紐を解きはじめた。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
服装はずっと古いオランダ風で、布製の胴着の腰を帯紐でしめ、半ズボンをなん枚も重ねてはいていたが、そのいちばん外側のはだぶだぶで、両側には一列に飾りボタンがつき、両膝には房がついていた。
— ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿 『リップ・ヴァン・ウィンクル』 青空文庫
作例 · 標準
例句