淵藪
えんそう
名詞
標準
文例 · 用例
都會は罪惡の淵藪なるが故に住まない。
— 森鴎外 『古い手帳から』 青空文庫
西晉の陳※の豫州人士、常半天下の一語によつても、豫州(河南)を中心とする北支那が、當時文化の淵藪たりし事實を、容易に悟了することが出來る(11)。
— 桑原隲蔵 『晉室の南渡と南方の開發』 青空文庫
清の乾隆帝は之に反して、江浙爲人文淵藪(22)。
— 桑原隲蔵 『晉室の南渡と南方の開發』 青空文庫
唐の中世まで人文未開の域であつた福建が、三四百年後の南宋時代になると、道學者の淵藪となつた。
— 桑原隲藏 『歴史上より觀たる南支那の開發』 青空文庫
イハンヤワガ江戸ノ大ナルヤ、文章ノ淵藪ニシテ、牛耳ヲ執リ盟主トナル者騒壇ニ角立スルヲヤ。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
乃チ左右ニイツテ曰クコノ編一タビ出デンカ、海内ノ学者模楷規矩ヲ得テ、ワガ江戸ノ文章ノ淵藪タルヲ知ラン。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
しかし文部省は文教の府だけに済々たる学者の淵藪でもあれば、必ず理のある我輩の言に耳を傾ける事がないでもなかろう事を期待している。
— 第二部 混混録 『牧野富太郎自叙伝』 青空文庫
小人は此處萬惡の淵藪なれば、放肆柔惰の念慮起さざるを愼獨とは云ふなり。
— 西郷隆盛 『遺訓』 青空文庫