敗兵
はいへい
名詞
標準
文例 · 用例
二 九月に北へ立った五千の漢軍は、十一月にはいって、疲れ傷ついて将を失った四百足らずの敗兵となって辺塞に辿りついた。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
彼らが、家族、敗兵らとともに密林中に逃げこんだとき、汝らはわが言にしたがい間諜をだし、たくみに彼らを導いて殱滅させたではないか。
— 小栗虫太郎 『「太平洋漏水孔」漂流記』 青空文庫
そこへこの土地に這入った時収容して遣った幕府の敗兵が数十人来て云った。
— 森鴎外 『堺事件』 青空文庫
鳥羽伏見で敗れると、小河、小夫の両家老は、敗兵を率いて、大坂から高松へ逃げ帰った。
— 菊池寛 『仇討禁止令』 青空文庫
十三人の敗兵たちは、白洲の上に蹲っていた。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫
が、万之助及び重臣たちが、桑名に帰されずに、四日市の法泉寺に抑留されたように、十三人の敗兵は、鳥取藩士の警護に付されて、四日市の北一里にある海村、羽津の光明寺に幽閉されてしまった。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫
が、それ自身危急に瀕している藩は、こうした敗兵たちに対する処分などは、思いも及ばなかった。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫
むしろ、次々に馳せ帰って来る敗兵たちから、上国の形勢をきくことを、欲していたのであった。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫